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履歴書は経歴やスキルをまとめた書類ですが、基本的な書き方を知らないと、採用担当者にうまく自身の魅力を伝えられません。この記事では、履歴書の基礎知識と基本的な書き方、書き方に関するマナーを解説します。記事を読めば、採用担当者が魅力的に感じる履歴書を書けるようになります。
履歴書作成の基礎知識
履歴書は就職活動で最初に企業に見られる書類です。
履歴書の基礎知識として、以下の内容を解説します。
- 履歴書の目的
- 履歴書の種類
- 採用担当者が見るポイント
履歴書の目的
履歴書は、自身をアピールするために重要な書類です。経歴やスキルを1枚の書類に整理し、採用担当者に自身がどのような人物なのかを知ってもらうために作成します。履歴書は面接にも利用され、就職活動全体に影響します。記入する際は、内容をしっかりと吟味し、統一感のあるデザインに仕上げましょう。
履歴書の種類
履歴書は以下の4種類です。
- 日本式履歴書:一般的な日本の履歴書、フォーマルを好む企業向け
- カリキュラム・ヴィテ:英文の履歴書、海外や外資系企業向け
- クリエイティブ用履歴書:デザインが自由にでき、クリエイティブ職向け
- オンライン履歴書:ウェブサービスを使ってオンライン上で作成でき、IT転職者向け
希望する業界に適切な履歴書を用意することで、経歴やスキルを効果的に伝えられます。
採用担当者が見るポイント
採用担当者が履歴書を見る際に重視するポイントは、以下のとおりです。
- 経歴の整合性や一貫性
- 過去にどのような職務を経験してきたか、希望職種に経験がどのようにつながるのかを、論理的に説明できているかを確認します。
- 職歴の空白期間や転職回数
- 就労に対する安定性や継続性を判断します。空白期間にどのようなことをしていたかも記載しましょう。
- 誤字脱字や文法
- 仕事に対する注意深さや丁寧さが評価されます。履歴書作成後に読んで違和感がないか、必ずチェックします。
- 志望動機や自己PRの内容
- 応募職種に合ったスキルや経験が、具体的に記されていることが重要です。希望職種に求められる知識が理解できており、強みを適切に伝えられる能力があることをアピールしましょう。
履歴書に必要な情報が過不足なく整理されているか、総合的にチェックされます。
» 採用担当者に響く志望動機の書き方
履歴書の基本情報欄の書き方
履歴書の基本情報欄は、最新情報を正確に記入します。記載する内容は以下のとおりです。
- 日付
- 氏名
- 写真
- 住所・連絡先
日付
履歴書に日付を記入する際、履歴書の右上または左上に、提出する日付を西暦で「年月日」の順に記載します。履歴書がいつ書かれたものかを明確にします。提出予定日より未来の日付を記入することは避けましょう。
氏名
氏名はフルネームを漢字で正確に記載し、読み仮名をカタカナもしくはひらがなで記入します。略称や通称の使用は避け、戸籍上の正式な名前を使用することが必須です。職場で旧性を使用したい場合は、備考欄に旧姓を使用したい旨を記載します。
写真
写真は、以下の条件を満たす最近撮影されたカラー写真を使用しましょう。
- 顔は正面から撮影し、顔全体がはっきりと見えるもの
- 背景は無地で明るい色のもの
- 履歴書の指定サイズに合ったもの(一般的には縦3cm×横2.5cm)
- 衣服は清潔感のあるフォーマルなもの
撮影した写真の端をきれいに切り取り、履歴書の指定の場所に、のりまたは両面テープで貼り付けます。
住所・連絡先
現住所を記入する際には、郵便番号を最初に書き、都道府県、市区町村、町名、番地まで記載します。アパートやマンションの場合は、建物名と部屋番号も忘れずに記載しましょう。
連絡先は、自宅の電話番号か携帯電話番号を記載しますが、日中に出やすい番号を優先して記入します。メールアドレスは、定期的に確認しているものか、就職活動用に新規で作成したものがおすすめです。社会人として恥ずかしくないアドレスで、本名が入っているわかりやすいものを用意しましょう。
履歴書の学歴・職歴欄の書き方
履歴書の学歴や職歴欄の書き方について以下を解説します。
- 学歴
- 職歴
- アルバイト経験や空白期間
学歴や職歴は採用担当者に今までの自身の経歴を伝える大切な項目です。
学歴
学歴は最終学歴からさかのぼり、大学(専門学校)、高校、中学の順で記載します。各学校の情報を記載する際には、学校名、入学年月、卒業年月を明記しましょう。大学や専門学校で専攻やコースがある場合は、専攻やコース名も必ず併記します。
学校でどのようなことを学んできたのか、専門性などを積極的にアピールします。留学経験がある場合には、留学先や期間、留学先で学んだ内容の詳細を加えて、学びに対する姿勢や経験の幅を示しましょう。
職歴
職歴は最新の職務からさかのぼって列挙し、各職務については以下を明記します。
- 会社名
- 部署名
- 役職名
- 在籍期間
職務内容には業務の説明だけでなく、使用した技術やツール、成果も含めましょう。昇進やキャリアアップの経験がある場合も、積極的に記載してください。採用担当者に、自身のキャリアに対する向上心や実力を効果的に伝えられます。
アルバイト経験や空白期間
アルバイト経験は、希望する業界や企業に関連性がある場合に記載しましょう。アルバイト先の会社名や勤務期間、職務内容を明記し、どのようにアルバイト経験が企業の役に立つのかを示すことが大切です。デザイン事務所でWebデザインの手伝いをしていたなど、業務に貢献できそうな経歴は積極的に書きます。
キャリアに空白期間がある場合には、期間中何をしていたのか、どのようなスキルや資格を得たのか記載しましょう。自己学習やボランティア活動、フリーランスとしての業務など、自己成長に努めたことを明記します。空白期間など、一見ネガティブに見える経歴でも、採用担当者にポジティブな印象を与えられます。
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履歴書の志望動機・自己PR欄の書き方
志望動機と自己PR欄は、応募者の入社意欲を示す重要なポイントです。説得力のある内容を作成するためには、自己分析や企業調査など、事前の準備が必要不可欠です。志望動機と自己PR欄に記載する内容を解説します。
志望動機
志望動機は、企業を選んだ理由を明確に述べ、企業への強い興味と熱意をアピールする項目です。企業の製品やサービス、働く環境、成長可能性など、企業の魅力に感じる点を挙げることが推奨されます。企業の事業内容や文化、ビジョンに対する理解を示すことも大切です。
経験やスキルを関連づけて、どのように企業の成長に貢献できるかをアピールします。キャリアプランと企業の目指す方向性がどのように一致しているかを説明すれば、入社意欲に説得力が増します。将来的に自身がどのようになりたいか具体的なビジョンを示して、採用担当者に向上心と情熱を伝えましょう。
» 採用担当者に響く志望動機の書き方
自己PR
自己PR欄は、採用担当者に強みや職業における適性をアピールします。自分の持っているスキルや経験を、わかりやすく数字を使って伝えることが重要です。過去に成功したプロジェクトや、チーム内で果たした役割を詳細に述べ、応募先企業ではどのように貢献できるのかを示しましょう。
性格特性や得意な作業も記載し、どのような職場環境やチームに適合するか説明するのも効果的です。リーダーシップや問題解決能力などのソフトスキルは、どのような職場でも求められるため、積極的にアピールしましょう。
履歴書のその他の項目の書き方
基本情報、学歴・職歴以外に、自身をより理解してもらうために、以下の情報も記載します。
- 免許・資格
- 趣味・特技
- 本人希望・備考事項
その他の項目では、自身のスキルや興味を伝える重要な役割を果たします。
免許・資格
免許・資格欄では、スキルを示し、専門技能をアピールできる項目です。正式な資格名、階級、取得日を明記しましょう。
普通自動車運転免許や英語検定2級、日商簿記2級などの資格は、多くの企業で有利になる資格です。TOEICスコアは、国際的なビジネスをする企業で求められます。マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)資格は、データ管理などの仕事で重宝されます。
応募企業の業務に関連する受賞歴があれば、忘れずに記載しましょう。全国数学コンクール受賞記録は、論理的思考力や問題解決能力をアピールできます。技術職や研究職など、専門性を要する企業への応募において有利です。
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趣味・特技
趣味や特技が企業で役立つ可能性があれば、採用担当者により良い印象を与えられます。写真撮影が趣味の場合、魅力的に見せる写真構図や色彩の調整など、クリエイティブな業務に役に立つスキルをアピールしましょう。
ユニークな趣味や特技は、面接の話題としても使えるため、面接官との良いコミュニケーションのきっかけになります。趣味や特技を通じて得た成果や成長を記載するのも大切です。単に趣味を楽しむだけでなく、活動を通じてどのようなスキルや経験を獲得したのかを示します。
趣味や特技を継続している場合には、情熱や継続力もアピールできます。趣味や特技の項目を書くことで、自身の多面性を効果的に伝えましょう。
本人希望・備考事項
本人希望欄や備考欄には、以下の内容を記載しましょう。
- 健康状態:「良好」と記載、職場での配慮が必要な場合は詳細を記入する
- 通勤時間:予想される時間を「◯時間○○分」と具体的な時間で記入する
- 本人希望欄:希望勤務地や勤務条件、キャリアアップへの意向などを記入する
内容をわかりやすく記載することで採用担当者は、応募者の状況や求める条件を理解できます。
履歴書の書き方に関するマナー
履歴書を書く際には、応募先企業に対する敬意を示すためにも、マナーを守ることが大切です。
マナーについて以下の内容を解説します。
- 手書きとPC入力の選択
- 履歴書の修正
- 履歴書用封筒の選び方
手書きとPC入力の選択
手書きとPC入力のどちらを選ぶかは、応募先の企業文化や業界の慣習によって異なるので、事前に確認しましょう。
手書きは個人的なタッチが加わり、熱意や真面目さをアピールできるため、伝統的な業界やフォーマルな職場では好まれます。手書きを選ぶ場合、文字の美しさと丁寧さが重要です。字に自信がない場合は、PC入力を選ぶことをおすすめします。
一方、PC入力は時間の節約ができ、文章が読みやすく一貫性が保たれます。技術的な業界やクリエイティブな職場で好まれやすいです。PC入力を選んだ場合は、フォーマットやフォントを適切に選び、一貫性を保つことが大切です。
応募先の求める形式を調査してください。企業の募集要項や過去の採用情報を参考に、適切な選択をするように心がけましょう。
履歴書の修正
履歴書の記入には黒のボールペンを使用し、訂正箇所がある場合は、新しい用紙に書き直すことが望ましいです。訂正では、修正液や修正テープの使用を避けましょう。手書きの履歴書に誤りが見つかった場合は、始めから書き直します。
履歴書は応募者の第一印象を左右する重要な書類であるため、細心の注意を払って丁寧に記入することが大切です。提出前には内容を再確認し、誤字脱字がないかをしっかりとチェックしてください。
履歴書用封筒の選び方
履歴書用封筒は白色のものを用意し、清潔感とフォーマルな印象を与えましょう。封筒のサイズは、一般的には角2封筒などの、A4サイズの履歴書が折らずに入るものを選びます。履歴書にシワや汚れがないようにきれいな状態で封入します。
郵送する場合、宛名は手書きで丁寧に記入し、切手は角に直角にきちんと貼りましょう。封筒の表面には「履歴書在中」と明記することも忘れないように注意します。
まとめ
履歴書は、企業に自身をアピールするための重要な書類です。採用担当者が注目するポイントや入社意欲が効果的に伝わるように意識して作成しましょう。
履歴書は主に、以下の項目が含まれます。
- 基本情報欄
- 学歴・職歴欄
- 志望動機・自己PR欄
- その他の項目欄
各項目ですべて最新の情報を反映させることが重要です。古い情報は記載しないように気をつけましょう。自分の持っているスキルや経験を、具体的に数字を使って伝えることが重要です。
企業にあったフォーマットを選び、履歴書作成のマナーに気をつけましょう。1つひとつを丁寧に考えることで、履歴書が採用担当者にとって魅力的なものとなり、より良い印象を与えられます。
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